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おうちの鏡のお話 研究所スタッフ:一級建築士・ケイ
住宅を新築するとき、間取りや外観デザイン、キッチンなどの設備、クロス、照明、家具など色々な事を考えて計画を進めますが、少なくとも計画の初期段階では鏡の存在についてほとんど意識されていないのではないかと思います。

ただ、その鏡も上手に使う事で生活に潤いを与えたり、部屋を広く見せたり、と思わぬ効果をあげるものです。
今回は、普段雑誌やNet上で触れる事が少ない鏡の使い方について考えたいと思います。
■インテリアとしての鏡

住宅の中の鏡でまず一番に思い浮かぶのは洗面所の鏡ですね。
身だしなみを整えたり、お化粧したり、歯を磨いたり、その日の健康状態をチェックしたり・・・と最も良く鏡を見る場所です。
日本の住宅ではまだまだ実用面に限られている鏡ですが、欧米の住宅では鏡がリビングやダイニング、寝室などの居室はもちろん階段、廊下などで多く使われており、インテリアアイテムとして重要な役割を果たしています。

まずは、インテリアアイテムとして使われている鏡を海外の住宅の事例で紹介したいと思います。
【写真1】はクラシカルに、【写真2】はモダンな設えになっていますが、装飾的な額縁付きの鏡とその下にはオブジェの置いてあるコンソールという定番のセッティングで、リビング等で良く見られる形です。
鏡が絵画と同じような扱いで飾られていて、さらに空間の奥行きを表現するという効果もあります。

【写真1】 【写真2】
【写真1】 【写真2】

【写真3、4】は別の住宅のリビングです。
2枚の写真は同じ部分を反対側から撮ったもので、この住宅では同じデザイン・カラーの額縁の絵画を鏡の両サイドに並べてコーディネートしています。

【写真3】 【写真4】
【写真3】 【写真4】
【写真5】はダイニングの例。
イタリアンモダンな住宅なので、額縁はシンプルなものになっています。
鏡に映ったテーブル上のお花がダイニング空間により一層華やかな印象を与えています。
【写真5】
【写真5】
【写真6】は【写真5】と同じ住宅の主寝室です。
ブラックのフレームが家具とともにシックでモダンな雰囲気を醸し出しています。
日本の住宅では鏡は洗面所、トイレ、寝室の姿見等として実用的に単体でセッティングされる場合が多いのですが、【写真1〜6】を見ていただくとわかるように、欧米の住宅ではもともと窓が小さく壁面が多い壁面をいかに効果的に装飾するかを考え、インテリアの一部として住む人の個性を主張しています。
どうやら住宅の文化そのものに発想の違いがあるようです。
【写真6】
【写真6】
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■部屋を広く見せる鏡

部屋を広く見せる方法として、使う素材やカラーを統一したり、面や線をキチンと整理する他に鏡を使う方法があります。
「キッチンに鏡?」と違和感を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが・・・私どもで取り組んだ住宅をご紹介します【写真7、8】。
壁付けのカップボードの、通常はタイルなどを貼る壁面を鏡貼りとし、少しでもダイニング・キッチンに奥行きと広がりを持たせようと試みた例です。
写真だと少々わかりにくいのですが、実際の建物では鏡の面積は小さいながらも相応の効果を感じることができます。

「おうち*くらぶ」のアンケート結果に答えていただいた方の中にキッチンの困り事として「狭くて暗い」という内容のものがありましたが、そんな場合にも効果があると思います。

【写真7】 【写真8】
【写真7】 【写真8】

寝室では着替えをしてお出かけ前のチェックをするため、姿見を床に置いたり壁に設置する他、いろいろ使い方を工夫されている方も多いと思います。
【写真9】は海外の事例ですが、クローゼット扉(3枚引き戸)を全面鏡として、姿見を兼ねたものです。
姿見として便利な一方、上の例と同じく、空間の広がり感を演出するのに一役買っています。

若干イメージが異なりますが、ハーフミラータイプの可動間仕切扉等、最近日本の建材メーカーでも品揃えを始めましたので、興味のある方はNet等で確認してみて下さい。
ただ、寝ている時に鏡は怖いという方もいらっしゃると思いますので、ご自分の趣味嗜好に合わせて計画してみて下さい。

【写真9】
【写真9】
 
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■実用的な鏡

イメージイメージ

実用的な鏡の使い方についてご紹介します。
トイレには通常鏡を取り付けない場合が多いのですが、【写真10、11】のように手洗いカウンターを取り付ける場合には(特に決まりがあるわけではありませんが)、ボウルの位置に合わせて鏡を取り付ける場合が多いようです。
お客様が見えた時などには、身だしなみやお化粧のチェックをする事ができ、ちょっと親切です。
女性のお客様が見えた時など水周りはしっかりとチェックされますから、こういったところにも気を使って小物等も合わせておしゃれにコーディネートしておくと、ポイントは高いと思います。

最後に洗面所に戻って基本的なところを押さえておきたいと思います。

洗面で座ってメイクをしたり、高齢者の方が座った状態で顔を洗ったりするような場合は顔が映るように鏡の高さや大きさを調整する事が必要です(ユニット式の洗面化粧台を使わない場合)。 【写真12、13】はそんな用途を想定した洗面所です。 カウンターのある壁部分全体を全面鏡にした例で、洗面化粧台本体にもニースペースを設けて座った時に膝が扉にあたらない工夫をしています。

ボウルが二つある洗面化粧台なので、こうしておくと朝忙しい時間帯に家族が並んでもしっかりと姿が映りますし、狭い洗面所も広く見える効果があります。【写真14】に比べると洗面空間の広がり感は大きく違うのが、わかると思います。

【写真12】 【写真13】 【写真14】

全面鏡は見た目や使い勝手は良いのですが、結構水はねなどで汚れるため、お掃除には気を遣わなければなりません。 鏡を一部に使う、全面に使う、一面鏡、三面鏡などで洗面所の印象や使い勝手が異なりますので、自分のスタイルに合わせて計画して下さい。

 
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「おうちの鏡」について特集しましたが、いかがでしたか?
今回、紹介した事例は鏡の使い方のほんの一例ですが、「こんな使い方もある」「こんな工夫をして困りごとを解決した」といったご意見があれば、是非「おうち*くらぶ」ご意見メール「おうち*ぶろぐ」までお寄せ下さい。

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※写真はイメージを含みます。必ずしも説明文と一致するものではありません。
※申し訳ありませんが、記載された住宅の設計についてのご質問や個別の住宅設計のご相談には応じかねますので予めご了承ください。

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