 |
 |
1.2室を1室として考える |
 |
 |
子どもが小学校の中・低学年くらいまでは個室に居る時間がとても短いので、あえて個室を与えずに兄弟姉妹がいる場合には2部屋を1部屋として考え、成長に合わせてスペースの使い方を工夫するのも一考かと思います。 |
 |
【写真1】は可動収納を部屋のセンターに背中合わせに置いて1室を広い空間として利用した場合、【写真2】は可動収納を左右に配置して部屋を2つに分ける間仕切りにして2室にした場合です。このように1室をフレキシブルに考える事によって、子ども達のライフステージに合わせた使い方が出来ますし、固定した間仕切りがないため、将来独立して家を出たあともアイデア次第で有効に使う事が出来ると思います。 |
|
 |
 |
【写真1】可動収納を部屋のセンターに 背中合わせに置いた場合 |
 |
 |
【写真2】可動収納で部屋を仕切った場合 |
 |
|
 |
 |
 |
また、子ども部屋では通風・採光を考慮してなるべく2方向に窓を設けてあげたいですから、このような使い方をする場合も最初から2室になった場合を考慮した計画が必要です。 |
|
 |
【写真1・2】プラン例 |
|
 |
 |
 |
上で紹介した間仕切り収納はキャスターがついていて、ロックをはずすと【写真3】のように女性でも手軽に移動出来る優れもの。このようなアイテムを使う事によって家族構成や暮らし方の変化にもフレキシブルに対応でき、ご家族ごとの考え方によって重宝すると思います。
※商品名:Cefit セフィット(メーカー:アクシス)
※可動間仕切り収納は音や一部光が漏れますのであらかじめご承知おき下さい。
※可動間仕切り収納を使用する部屋のフローリングは耐キャスター性能のある商品を使用する必要があります。
|
|
 |
【写真3】可動収納 |
|
 |
2.広いワンルームで考える |
 |
下は子ども部屋を広いままワンルームで使用する場合で、1.の例よりももっと幼い兄弟姉妹を対象にした例です。パーテションとして簡単な間仕切り家具で空間を分けた例で、【写真4】では大きな空間を生かして遊びと就寝に分けて思いっきり遊べるようにした場合、【写真5】はそれぞれの子どものスペースをとった場合です。この計画で子どもが大きくなった時に間仕切り壁・収納を入れる等の対処が必要です。 |
 |
 |
【写真4、5】のプラン例 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
【写真4】ワンルームタイプのパーテーション配置の場合 |
 |
|
 |
【写真5】セパレートタイプのパーテーション配置の場合 |
 |
|
|
 |
 |
 |
次にご紹介するのは楽しい子ども部屋作りの例です。写真はアメリカ・ロサンゼルスの分譲地に住宅を視察に行った時のものですが、どれも色使いや発想がとても楽しいので、その時の写真を中心に解説したいと思います。 |
 |
【写真6】は赤とグレーを上手に使いコーディネートした子ども部屋の例です。子ども部屋の壁クロスを選ぶ時には白を基調とするリビングやダイニングのクロスとは違い子どもらしい色柄のものにして、感性豊かに育って欲しいものです。この写真の例では壁に薄いグレーのクロスを使い、赤いクロスを窓と窓の間に入れて、カラフルですが落着いた子ども部屋にしています。ただ、アメリカの方の感覚なのでちょっと‘濃いい’感じがしないでもありません。日本でもしこのような使い方をする場合はもう少し大人しいカラーを使った方が厭きがこないと思います。 |
 |
 |
 |
【写真6】 |
 |
【写真7】は壁の色をパッチワークのようにパステル調のカラーでコーディネートした子ども部屋の例です。このような場合には家具やファブリックは落着いた色柄でまとめた方が部屋全体にも落ち着きが出ますね。
【写真8】は空柄のクロス。日本の市販クロスには「青空に雲」というように妙に絵画的なものが多く、少し大きくなると子供っぽいと感じられるようになると思いますが、この部屋の場合は青空がセピア色なので大きくなっても違和感の無い色使いだと思います。おまけに、この部屋を使っている娘さんの名前が入っていて「この部屋は私のもの!」という主張が感じられます。 |
 |
|
 |
【写真9、10】は壁にぐるりと黒板をまわした部屋で、発想が面白いですね。
こんな風にしてあると「落書きし放題!」、子どもにとっては夢のような空間になると
思います。
この文章を書いていると研究所スタッフのユミが子どもの頃の話しをしてくれました。
彼女は子どもの頃、父親の仕事の関係でアルジェリアに住んでいたそうですが、
その時住んでいた家ではやはり壁にいくらでも落書きが出来たそうです。
こんなお部屋で成長すると自由さが育まれて情操教育の面でも良いのかもしれません。 |
 |
|
 |
【写真11、12】は同じ分譲地の住宅ですが、こちらは淡いピンクを基調にしたカラーで女の子らしい可愛いコーディネートがされた部屋です。
ホワイトのデスクとピンク色の屋根のドールハウス、ペンダント照明・スタンド照明が
ロマンティックな演出をしています。
日本の昔の家庭にあったちゃぶ台のようなテーブルがあって床にペタッと座って
お話しをしたりおままごとをしたりするのは洋の東西を問わず同じなのかなと思いました。 |
 |
|
 |
 |
 |
【写真13】は男の子の部屋です。子どもは成長と共に道具が増えて行くものです。スポーツが好きな男の子の場合も、彼らの自慢の道具の収納場所に困ると思います。こういったごちゃごちゃするものは普通は仕舞って隠してしまいますが、この部屋ではスタンドを使う事により、バスケと野球の道具を見せる収納にしていました。自分が活躍する大好きなスポーツに思いをはせながら、勉強したり就寝前に眺めたりしてする事で夢を育み、伸びやかに成長してくれるかもしれませんね。 |
|
 |
【写真13】 |
 |
「楽しく居心地のよい子ども部屋を作る」いかがでしたか?
子どもの健やかな成長は万国共通、親の願いです。
今回の特集が多少でも皆様の子ども部屋作りの お役に立てば幸いです。 |
 |
|
 |
※写真はイメージを含みます。必ずしも説明文と一致するものではありません。
※申し訳ありませんが、記載された住宅の設計についてのご質問や個別の住宅設計のご相談には応じかねますので予めご了承ください。 |
|
 |