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おうちを演出するちょっとした工夫・その1
スタッフ 一級建築士 ケイ

今回はおうちを素敵に演出して、生活に潤いを与える、
ちょっとした工夫についてご紹介します。

「おうちを演出するちょっとした工夫」と言っても、
よく女性誌などで特集される小物を飾る、といったもの
ではなく、やはり「おうち*くらぶ」的に、建築計画の際
に少しばかり工夫を加えて計画する事で素敵なお部
屋にするアイデア集といった形です。

イメージ写真
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■「照明とクロス」テクニック

最近、夫婦で東京・大阪などの新しい外資系のホテルに泊まったり、都心のタワーマンションのモデルルーム などをまわって最新の建築・インテリアの傾向を実体験しています。
雑誌やHPの写真などを見るのと違い、空間や使っている素材やその色・質感などを実際に体験する事で、「なるほどな」と納得したり、新しいアイデアが生まれて来たりしますので、ぜひ皆さんも時間を見つけて出かけてみて下さい。

さて、【写真1〜4】はそんな中からインスピレーションを得て計画した住宅の寝室です。
ちょっとホテルライクではありませんか?天蓋付のベットをイメージしながら、現代風に解釈してデザインしたものですが、照明とクロスでちょっとした工夫をしています。
写真1  

まず、照明について。

下がり天井部分に間接照明を仕込んで柔らかな光が天井面を照らすようにし、サイドテーブルにペンダント照明を落として全体として夜の雰囲気が演出できるよう、計画しました。

写真2
写真3   写真4

次にクロスですが、

寝室全体はやや色見のあるクロスで温かみを出しながら、正面の壁に少し凸型の出っ張りを作って、その部分だけ壁クロスとは違った柄物クロスにし、また、天井も濃い目のクロスに変えて、やや非日常的な空間の演出をしています。
【写真4】で柄物のクロスにした部分の、わずかですが凸型にした壁がおわかりいただけるかと思います。

ちょっとしたアイデアと工夫ですが、これだけで寝室のイメージをガラリと変える事が出来ます。
余りお金をかけなくても、素敵な雰囲気作りが出来るという例です。

クロスの切り替えしで演出する例をもうひとつご紹介します。

【写真5】は前回も紹介させていただいた写真ですが、このモダンな和室で一面の壁だけクロスを変えています。
この和室はスキップした中2階にあるため、写真の向かって正面の壁は1.5階分の相当高い壁が天井まで続く形になってしまいます。

写真5   写真6

少しでも楽しい空間にするために、壁の一部を凸型にして、その部分のクロスを和の色調のものに切り替えて雰囲気を出しています【写真6】。
上の【写真1〜4】で使ったテクニックと同じ方法で、あっさり・スッキリした和モダンの空間の出来上がりです。
いかがですか?

■「統一デザイン」テクニック

さて、次はデザインテクニックです。
【写真7〜15】は建具などのデザインを統一させて、インテリアの雰囲気にまとまり感を出した和モダンの住宅の一連の写真です。

写真7  

【写真7、8】は和室の建具をあえて素通しの「格子戸」にし、手前の広縁と一体感のある空間になるよう計画したものです【写真9】。
格子のデザインは完全に「隠す」のではなく、「見え隠れする曖昧な空間」作りが可能です。
この格子戸は建具屋さんに特注して製作してもらったものですが、和の雰囲気作りに一役買っている事がおわかりになると思います。

写真9
写真8

【写真10、11】は、このコーナーでも何回が登場している「女性の書斎」です。
【写真8、9】と同じ住宅のリビングダイニングの一部になりますが、全体を通して「和モダン」をコンセプトにして計画した住宅なので、書斎部分の腰壁から上の部分に特注の格子状のスクリーンをいれて全体のデザインをまとめています。

写真10   写真11

デサインも大切なのですが、この格子がある事でリビングダイニングから見え隠れする「女性の書斎」ができ、また逆に家族の様子に気を配りながら、落ち着いてパソコン操作や書き物などが出来る、そんな機能も併せ持つ空間作りが可能になります。

【写真12〜15】は、リビングの建具です。
和モダンを演出するために既成品の建具で格子デザインのものを選んでいますが、上で紹介した格子の建具やスクリーンはこの建具とデザインを合わせながら計画したものです。機能性を考えて引き戸を採用しました。

写真12   写真13

さて、この建具は2本引きで壁側に引き込むタイプなので、写真向かって右の壁部分に引き込む事で、建具2枚分をオープンにする事が出来ます。
【写真12、13】がリビング側から、【写真14、15】が玄関ホール側からの写真ですが、空間のつながり感が出ている事、また、ワイドな出入り口を確保できるため機能的である事もわかると思います。

写真14   写真15
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「おうちを演出するちょっとした工夫」、いかがでしたか?
本文でも書かせていただきましたが、アイデアと工夫次第で余りお金をかけずに素敵な演出が可能です。
また、住宅を考える際には使う部材や設備の単独のデザインだけでなく家全体の雰囲気の統一感を考える事、また、デザイン性だけでなく機能や使い勝手も考えて計画すると、きっとさらに素敵なおうちになると思います。


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