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おうちを考える:think about home空間をデザインする 研究所スタッフ:一級建築士・ケイお気付きの方もいっらしゃると思いますが、この「おうちを考える」の内容は住宅雑誌「月刊ハウジング」の誌面で、私たち研究所スタッフが所属するフィアスホームの紹介記事と連動したものになっています。基本的には、「ハウジング」掲載記事を補足をした内容であったり、三題噺ではありませんが、あるキーワードを元に話を膨らませて書かせていただいております。今後も「ハウジング」ともどもご贔屓にしていただきたいと思います。さて、今回は「ハウジング」2006年1月号の「上質デザインと素材感、開放的空間のハーモニー」というキーワードから『空間』についてのお話をさせていただきます。
おしゃれな空間・楽しんで暮らせる空間
下は4年前にイタリアのミラノに出かけた時、市内のある設備メーカーのショールームで撮った写真です。今、日本でも大流行のオープンキッチンがどこのショールームでも既に当然の様に展示されていてその新しい提案と共にヴィヴィッドなカラーリング、お洒落な小物使いが新鮮だった記憶があります。

空間をデザインする:イメージ写真 空間をデザインする:イメージ写真 空間をデザインする:イメージ写真
【写真3】
【写真1】 【写真2】写真1のカウンター部分

ところで、注目していただきたいのがカウンターにディスプレーされているお箸、お椀(【写真2】)。なんとお醤油まで置いてあります(めいめいに置いてあるのはご愛嬌ですが・・・)ヨーロッパでは「ZENスタイル」と言われるインテリアスタイルが大流行で、展示会に行っても日本の障子をイメージさせるディスプレーや小物、朱色など日本の伝統色の色使いは我々日本人にも新鮮に映ります。この辺のお話は、おすすめインテリア「ミラノサローネ Vol.2」でも少し触れていますので、ご覧ください。

そういえば、「ル・ディヴォース/パリに恋して(2003年作品)」という映画で主人公のナオミ・ワッツとケイト・ハドソン姉妹がパリの高級レストランでフランス料理のフルコースの食事をする場面でも、テーブルの上にお箸が置いてあるのを見つけて、つい「へぇー」という感想を持ちました。この映画では「英語にはスカーフの巻き方を表わす言葉はひとつしかないけれど、フランス語にはいっぱいあるのよ」という会話があって、その会話に併せて若い女性がスカーフを色々なスタイルで装う場面があったりしてなかなかおしゃれでした。

だいぶ横道に逸れてしまいましたが、こういった小物やインテリアで工夫をする事も大事ですが、やはり家を建てる時には最初から空間的な工夫をいっぱいしたいものです。

数年前にある住宅の設計を手掛けているとき、設計やインテリアコーディネートをしている女性スタッフ達が不満を漏らしました。「既製の洗面化粧台は下が収納になっているけど足元は抜けている方がいい」、「洗面所の収納は洗面化粧台とは別の場所に設けて足元はスッキリさせたい」「スタイリッシュな洗面所で楽しくお化粧したい」等々・・・今は、いくつかの設備メーカーからおしゃれな洗面化粧台が発売されていますが、当時は実用一点張りのユニット洗面化粧台しかなく、結局あるメーカーさんに依頼して洗面化粧台を作ってもらう事にしました(【写真4】)。

空間をデザインする:イメージ写真
【写真4】
空間をデザインする:イメージ写真
【写真5】写真4のボウル、イタリア製のステンレス製ボウル
 

天板は透明感のあるグリーンの樹脂製、木の部分はホワイトオークの突板を使い、足元部分はワゴン式の収納を設けてスッキリさせたスタイリッシュなデザインにしました。

こんな化粧台やタイル貼りの洗面所、ちょっとおしゃれな空間だとは思いませんか?この洗面化粧台、女性の方には大変好評で、「わぁこんなところでお化粧したい」、「お客様にも自慢できそうね」などとおっしゃいます。
みなさん、いかがですか?

ある調査によると、女性の約半数の方が洗面所でお化粧をしているそうです。箱型の洗面化粧台がデーンとあって洗濯物が溢れていて、ジメジメしていそうで・・・そんな洗面所は嫌ですよね。
ただし、注意も必要です。
スタイリッシュな洗面化粧台のウィークポイントは収納量が少ない事、設計時に収納を別に計画しておいたり収納棚を用意する必要があります。
洗面所の収納については「お風呂を楽しむ」(収納もお忘れなく)でもご紹介しています。

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開放的な空間

さて、日常、一番滞留時間が長いリビング、ダイニングは予算上又は敷地の制約上あまり広く取れないとしても「少しでも広く(見えるように)」「伸び伸びと過ごせるようにしたい」というのが人情というもの。
こんなご要望にお答えするいくつかのポイントがありますので、以下にご紹介します。

1.出来るだけ壁を設けない広い空間を作る(耐震上の配慮をキチンとした上で)
2.吹き抜けを作って上下の空間をつなげる(【写真6】)
3.敷地に余裕があれば、大きな開口に面したところにデッキなどを設けアウトドアリビング空間と
して、室内と繋がるようにする([図1])。この場合、全開口サッシや3枚建てサッシを使って大きな開口部をとるようにするとさらに外との一体感が出ます。最近はサッシメーカーから下枠がフラットになっているサッシ(【写真7】)が販売されているので、こんなサッシを使う事で室内外の一体感はさらに強まります。 (【写真8】【写真9】)
空間をデザインする:イメージ写真
空間をデザインする:イメージ写真 空間をデザインする:イメージ写真
【写真7】 下枠がフラットなサッシ [図1] 3枚建てサッシ 【写真6】 吹き抜けのあるリビング例
空間をデザインする:イメージ写真 空間をデザインする:イメージ写真
【写真8】コート(中庭)とつなげたリビング例 【写真9】全開口サッシを使ったリビング例

「こんな事、狭い敷地に建つ狭小住宅では無理!」などという声が聞こえてきそうですが、[図2]は東京・六本木で間口が5Mしかない狭小地に3階建て住宅を計画した時の3階部にあるリビング(6帖)、ダイニングキッチン(6帖)の完成予想パースですが、勾配天井を使って狭さを少しでもおさえようと工夫しています。リビングを最上階に持っていき、小屋部分を使って勾配天井や吹き抜けをつくる事でこんな事も出来るようになります。 空間をデザインする:イメージ写真
    [図2]完成予想パース

以上のような事は、二次元の平面図上ではなかなかわかりにくいものですが、プロはその辺を良く考えて頭の中に立体を描きつつ平面プランを作りこんで行きます。 設計をしてもらっている時、平面図でわからない場合は、内観パースや模型製作を依頼するなどプロを上手に使ってイメージの擦り合わせを十分にしながら計画をすすめるようにして下さい。

加えて、ちょっとした工夫で窓や照明で上手に明かりを取る事で豊かな生活が出来るようになると思います。照明の工夫については、おすすめインテリア「暮らしを豊かにするあかり」を参照下さい。

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空間を演出する

住宅を設計する上で視覚的な効果を狙って空間を演出をする場合があります。【写真9、10】はそういった効果を狙った玄関の例です。スタイリッシュな階段をオブジェのように玄関正面に配置し、吹き抜け空間と階段を組合わせる事で空間的な広がりと感動を呼ぶ視覚的効果を狙っています。

空間をデザインする:イメージ写真 空間をデザインする:イメージ写真
【写真10】階段をオブジェ的に配置した玄関ホール
【写真11】吹き抜け空間と階段
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「空間をデザインする」、いかがでしたか?
以前にも書きましたが住宅のプランを作る時、どうしても一般の方は平面で考えがちですが、住宅は立体で考えるものです。今回の特集がお役に立つ事が出来れば幸いです。

※写真はイメージを含みます。必ずしも説明文と一致するものではありません。
※申し訳ありませんが、記載された住宅の設計についてのご質問や個別の住宅設計のご相談には応じかねますので予めご了承ください。

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