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寝室を考える〜「セパレート寝室」 研究所スタッフ:一級建築士・ケイ
セパレート寝室・・・?いきなり物騒な?お話しからスタートしますが、別に熟年離婚や倦怠期で仲の悪いご夫婦を前提にお話を進めるわけではありません。お帰りの遅い旦那様にいつも起こされてしまい睡眠不足の奥様、夫婦といえども長年連れ添っていると時には一人でいたい、ゆっくりしたいと思う方もいらっしゃると思います。こんなところから、今回はちょっと視点を変えた「セパレート寝室」をテーマに考えてみたいと思います。
■こんな経験はありませんか?
結婚生活が長くなると、夫婦がお互い空気のような存在になってきたり、それまで我慢出来ていた事が出来なくなってしまったり、些細な事が気になったり、と色々な問題が出てくるようです。

例えば・・・
早く寝たいのに、隣で旦那様が本を読んでいて明かるくて眠れない。
旦那様のイビキがうるさくて夜中に起こされる。
朝、食事の準備で先に起きる奥様にご主人から「眠れない」と文句を言われる。
【写真1】一般的な寝室のイメージ
【写真1】一般的な寝室のイメージ
生活を長く一緒にしていると、経験することが多くなると思いますがいかがでしょうか?
最もリラックスし心身を休めなければならない寝室のはずなのに、もしこんな問題があってお二人のストレスが溜まるような事があれば話はちょっと深刻です。
寝室を扱った雑誌やネットのコラムなどで「おしゃれな寝室の照明・・・」「木の温もりのある壁仕上げ・・・」「就寝前の二人の語らいの場・・・」といった事を書かれたものを目にします。
これはこれで良いのですが、二人の生身の人間が主役の寝室、根本的な問題を解決しないと楽しい生活を送ることが出来ません。
最近は寝室を共にしない夫婦も増えているようで、疲れて帰ってきた旦那様が誰彼に気兼ねなく休むために1階の和室に一人で寝るという話しも聞きます。
実際、こういった夫婦の声を取り入れ、新しいスタイルの夫婦別々の寝室を提案するマンションも出現しているようです。
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■セパレート寝室・寝室の考え方を変えてみる
上に書いた夫婦の寝室問題の解決方法として、「セパレート寝室」という考え方があります。 「セパレート寝室」はワンルームを収納などでソフトに仕切りながらベッドは別々に配置し、お互いの存在は感じながらゆっくり出来る寝室で【図1】のようなイメージです。
【図1】セパレート寝室のイメージ
【図1】セパレート寝室のイメージ
【図2】は「セパレート寝室」の考え方を取り入れた住宅の計画案です(寝室15.8帖大 ※収納前室含まず)。
・ワンルームの部屋の中央に収納を設けて仕切り 1 、それぞれのベッドを置きます。
・夫婦がお互いに様子を伺える位置にベッドを配置 2 3
 別々の場所でもこれなら寂しくありません。
・例えば旦那様の書斎は窓に近い位置にデスクを置いて落ち着ける場所に 4
この場合 1 の収納は旦那様用、 5 は奥様用、 6 は置家具で夫婦兼用といった形です(夫婦逆でもかまいません)。
また、は10帖大のスペースがあるので、生活スタイルを変えたい場合は 4 6 を他に移動することで一般的なベッドを2台が並んだ形にできるように考えた設計になっています。
【図2】セパレート寝室・1平面 【写真2】1室を収納で仕切ったセパレート寝室
【図2】セパレート寝室・1 平面
延床面積:47.08坪
  【写真2】1室を収納で仕切ったセパレート寝室
※図2とは異なる物件なので図面とは一致しません
【図2】は子ども室を2室取り、その上に主寝室を大きめにしたやや贅沢な作りです。
全体としてやや大きめのおうちになりましたが、今は少子化で子どもさんが一人のお宅も多くなっているので、その場合には子ども室1室と【図2】のような考え方の寝室を計画してもある程度の大きさに納まると思います。
このように大きめのワンルームの寝室が難しい場合には少しの工夫でも「セパレート寝室」的な空間を作る事が出来ます。

【図3】は10帖大の寝室ですが、【図2】と同じような考え方でベッドの間に背の低い置家具 7 を置いて視覚的に少し遮っています。
空間的には繋がっていながら少し落ち着ける空間として機能させようとしたプランです。
【図3】セパレート寝室・2  平面
【図3】セパレート寝室・2 平面
延床面積:42.20坪
引き戸で完全に仕切ってしまうという提案も目にしますが、夫婦なので完全に別室のようにしてしまうよりも最低限このくらいの「近さ」は必要なのではないでしょうか?

ご参考までに、こんな用途に重宝するWISE WISEさんのPOSSというシリーズの置き家具をご紹介しておきます【写真3、4】。
写真のものは高さが1100ミリ強で背面もキチンと化粧されていて品質の高い家具です。
ワードローブ、キャビネット、ドレッサーなどのバリエーションがあり組合わせで様々なパターンが出来ますので【図3】のような寝室には重宝すると思います。
(このシリーズは私も愛用しています)。
【写真3】WISE WISE POSSシリーズ 【写真4】WISE WISE POSSシリーズ
【写真3】WISE WISE
POSSシリーズ
【写真4】WISE WISE
POSSシリーズ
【写真3、4】画像提供: WISE WISE
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■寝室のプライバシーを考える
ドア1枚のプライバシー。
主寝室のドアを開けると寝室の中が丸見え・・・、
イヤな方もいらっしゃいますね。
家族といえどもやはりプライバシーは欲しいものですが現実的には今の日本の住宅ではこのような状態のお宅がほとんどです。
寝室のプライバシーはドアを2枚つけることである程度守る事ができます。

【図4】は寝室の手前に夫婦共用のウォークインクロゼットを設け 8 ワンクッションの空間とし、その前後にドアを2枚設けた例です 9 10
このような緩衝空間のあるプランを作る事が出来れば、2枚ドアにプライバシーを守られた主寝室が可能になります。
【図4】セパレート寝室・3 平面
【図4】セパレート寝室・3 平面
延床面積:50.97坪
最後に。
いびきの音は部屋中に響き渡るので・・・、一緒にいて気になる方は【図2、3、4】のようなプランではどうしようもありません。
こんな場合は最終的にはどちらかが寝室から出て行き他の部屋で寝る・・・といった事になってしまいますので、やはり最初から寝室は別ということで計画を進めた方が良いのかもしれません。
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「寝室を考える〜セパレート寝室」、いかがでしたか?
こういった事を考えていると、住宅というのはただの入れ物ではなく、そこに住む人の生活そのものだなという事をつくづく思い出させてくれます。
今回のアンケートのテーマも夫婦の寝室です、是非参加をしていただいてみなさんのご意見をお聞かせ下さい。
※写真はイメージを含みます。必ずしも説明文と一致するものではありません。
※申し訳ありませんが、記載された住宅の設計についてのご質問や個別の住宅設計のご相談には応じかねますので予めご了承ください。

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