みなさんも、もうご存知かと思いますが先月(4月)5日、甘利経済産業大臣から「白熱球を2014年までに廃止する」という表明がありました。 私も少々驚きましたが・・・電力消費が多くて寿命の短い白熱電球を電球型蛍光灯に切り替える事で温室効果ガスを減らしていこうというのが、その狙いとの事です。 今回は、このある意味ショッキングな話題からスタートして、引き続き省エネを考えた住まいについて進めていきたいと思います。 |
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昨今、テレビ・新聞等のマスコミでも連日のように取り上げられている「地球温暖化」。 |
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その家庭エネルギー部門でも、住宅の建設、居住、解体といった一連のサイクルで、まず建設時に非常に多く資源や資材を使い、また居住時に最も多く二酸化炭素を排出しています。 私たち1人1人が省エネを意識して二酸化炭素の排出を抑えていかなければ、政府が京都議定書で約束している目標数値は達成は出来ない見通しです。 |
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【写真1】は前回ご紹介した、わたしたち「おうち*くらぶ」で考えた省エネを考えた住まいです。 風を有効に取り入れる事によってエコで快適な住まいを追求しましたが、光についても色々な工夫をしています。 一つは「風と光のデザイン その2」でも触れましたが、グレーチングバルコニーを採用し、本来はバルコニー床で遮ってしまう光を網状のグレーチング越しに1階のリビングやダイニングに招き入れています【写真2】。 |
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工夫その2、として天井近くまでの高さがある大きなサッシ【写真3】を1階リビング・ダイニング部分に取り付けています【図2】。 【図3】を見ていただくとわかるように、窓の位置は高い方が部屋の奥まで光が届きます。 特に太陽の角度が浅くなる冬には窓の高さが高い方がリビングやダイニングの奥まで光が届きます。また、同じサッシの高さでも冬、春秋、夏の順で光の入り具合が違っているのがわかると思います。 |
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【図4〜7】は【図2】の住宅で窓の高さの違いによってどのくらい太陽光の入り具合が違うのかをシミュレーションソフトを使って比較した結果です。 【図4、5】はH=2400の背の高いサッシ、【図6、7】は一般的なH=2000の高さの場合です。 明らかに光の入り方の違いがわかると思います。 |
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上手に自然光を利用する事は、人工照明を無駄に使わずエコ生活をするための工夫でもあります。 今までの住宅と比較して、心地よい明るさの居室で生活を楽しむことが可能です。 今は、こんなシミュレーションを行いながら、間取りや取り付けるサッシを検討する事で、実際の住まいに近い体験が計画段階で出来るようになってきています。 |
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東京 冬至の場合のシミュレーション | ||||||
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これらの工夫をする事によって、非常に明るく快適な居住空間を提供しながら照明をつける時間を極力減らし省エネに貢献することを目指しています。 | ||||||
「風と光のデザイン その3」をお届けしました。 住宅を考える時、間取りやキッチンその他の設備や素敵なインテリアなどに考えが集中しがちですが、「地球温暖化防止」がさけばれる中、私たちの子どもの世代に良い環境を残してあげるために、今回取り上げさせていただいた省エネや二酸化炭素の排出量削減といった事についても真剣に考えてみるべきではないでしょうか・・・。 また、省エネのテーマで書かせていただく事があるかと思いますが、これで一度終わらせていただきます。 |
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