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地窓のおはなし
スタッフ 一級建築士 ケイ

窓は計画の仕方一つで、住宅の室内外
の表情を変えたり、その中で生活する上で
大きな影響を与えます。
今回は、その中でも最近見直されて来て
いる地窓についてご紹介します。

イメージ写真
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■地窓を効果的に使う
日本の伝統の窓である地窓。
和室で使われる事が多く・・・最近は和室が少なくなって来ましたが・・・皆さんも写真@のような使い方を見た事があると思います。
地窓は他の窓と組み合わせる事で自然換気を促す窓として、また柔らかい光を招く採光用の窓などとして使われて来ました。

実はこの地窓、最近、エコの観点から見直されて来ています。

高気密高断熱住宅で気密・断熱をしっかりとした上で、省エネ効果をさらに高める為、地窓を室内に効率的に風を導く窓として使い、「地窓効果」によって春秋や夏の夜などは※エアコンの利用を少しでも押さえてCO2の削減をしようというものです。
(※地域により異なります。)
写真1
あるサッシメーカーの最近の実験・シミュレーションからもその「地窓効果」は明らかになっています。
通常、通風を促すために1部屋に2つの窓を設定しますが、同じような高さの窓が二つ(図@)の場合よりも地窓と高窓の組み合わせ(図A)の方が通風量は同じでも出入口の窓に高低差がある事で室内全体に風が流れ、より「快適」に感じられるという事です。
図1 図2
※図はイメージで実際の風の流れとは異なります。
さらに、従来は通風による効果は「快適」という定性的な判断しか出来なかったのですが、高性能なシミュレーションソフトの登場により風を通す事で「温度がどのくらい変化したか」「換気量がどのくらい変化したか」「どのくらい快適になったか」など、定量的に判るようになって来ています。


次にもうひとつの効果、採光面のお話です。
地窓=和室というイメージですが、現代的にアレンジして光の取り入れ方や眺望面で工夫した例を二つ紹介します。

写真ABはダイニングにある「女性の書斎」の足元に地窓を設けて、淡い光が足元をふわっと照らすようにした例です。
膝小僧が外を向いてしまうので、女性が使う場合にはブラインドやロールカーテンが必要ではありますが、座った時に足元が明るいので、気持ちの良い空間とする事が出来ます。

写真Cは廊下にFIXのやや大きめの地窓を設けて、淡い光を取り入れるとともにお庭の緑が 見えるようにした例。
緑が見える事で、ちょっとほっとする空間を作り出しています。また、位置が低いので(敢えて覗こうとする人がいなければ・・・)外からの視線を気にせず、プライバシーを守りながら、癒し効果を得る事も可能です。
写真2 写真3 写真4
最後に・・・地窓を設ける際に気をつけないといけないのが防犯面です。
地窓を設けて、開け閉めする場合は面格子をつけたり、人が入ってこられないような寸法にするなどの注意も必要なので、計画される時にはご注意ください。
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「地窓のお話し」、いかがでしたか?
普段、見慣れている窓でも取り付ける位置を工夫する事で、通風・採光・眺望面で意外な効果を持たせる事が出来ます。
これから住宅を計画される方は参考にしてみて下さい。

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